黒字化/利益UP支援

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なぜ同じ業界、同じ売上規模でも利益率に大差が出るのか?

”「この業種でこの規模ならば売上高利益率は税引後で5.6%である」という常識にとらわれてしまえば、どうしても結果として利益はその水準にとどまる。”

~『稲盛和夫の実学 経営と会計』稲盛和夫著~

上高利益率(営業利益/売上高)が45%以上と、常に日本のトップを走るキーエンス。同社はセンサーの製造業ですが、製造業全体の平均値は4%程度です。つまり常識的に言えば、4%前後であれば製造業として一般的な利益水準なのです。ではなぜキーエンスは10倍もの利益率をたたき出せているのでしょうか?

同じ売上規模、同じ会社でもやり方次第で利益率を大幅に増やすことはできます。実際、経営破綻から蘇ったJALは、2007年の営業利益率が4%でしたが、2011年には17%まで増加しています(同時期のANAは5.7%→6.9%)。

手元にもっと利益を残す魔法の調合方法?!

字体質から脱却するには順番があります。普通は「赤字の原因は、売上不足」と考えがちです。確かに一理あるのですが、売上はお客様あっての話。つまり、コントロールの難しい外部要因なので、まず着手すべきはそこではないのです。

一方、利益率は内部要因で決まります。ですので、まずは利益を出せる構造に変えていくことが最初の一歩です改善の順番は、1.利益率 2.単価 3.客数なのです

STEP1 利益率アップ

”売上を最大に、経費を最小に”

~『稲盛和夫の実学 経営と会計』稲盛和夫著~

「売上を増やそうとすると、当然経費も増える」と考えるのが経営の常識です。ですが、「その常識に囚われず、知恵と創意工夫と努力によって、経費を抑えながら売上を増やすことを追求するのが経営の本質である」と京セラ会長の稲盛氏は説きます。

見積もりミスをなくす。無駄なコストや過剰な経費を削ぎ落とす。JALのように、部門ごと、従業員ごとの生産性を追い、徹底的に改善していく。こうしたことは一朝一夜には達成できませんが、確実に成果として現れてきます。

実際の顧問の現場では、特に「労働分配率」、「自己資本」、「運転資金」の3つに着目しながら改善していきます。なぜなら、労働分配率が50%以下であれば通常は赤字にならないからです。ですから、まずは人件費が適正かを見ていきます。50%以下なのにもし赤字なのだとしたら、人件費以外の固定費が高過ぎることを意味します。家賃や広告宣伝費、交際費などを見直す必要があるのです。

自己資本は利益率が改善されれば結果としてついてきます。当面必要な運転資金を分かっていないと、キャッシュに詰まって黒字倒産してしまいかねません。急成長するときは、運転資金が詰まり易いのです。

STEP2 単価アップ

”値決めは経営”

~『稲盛和夫の実学 経営と会計』稲盛和夫著~

くの経営者はなんとなく値決めをしてしまっています。前職の会社の値段を踏襲したり、業界平均を取ったり、単に原価を積み上げて算出したり…。値付け次第で利益も客数も大きく変わってくることを、よく理解している方は少ないです。値上げは慎重かつ戦略的に行う必要があります。ですが、値上げをするのにコストは1円もかかりませんし、今すぐにでも実行できるのです。

STEP3 客数アップ

数を増やす方法には、①露出を増やす、②受注率を高める、③顧客流出を防ぐ の3つのアプローチがあります。広告宣伝によって露出を増やし、より多くの顧客に認知してもらうのか。顧客教育や営業マン教育によって受注率を高めるのか。一度購入してもらったお客様とは生涯に渡るお付き合いができるよう、あの手この手で親密な関係性を築くのか。外部要因の領域では、明確な答えは無いため、どの方法がうまくいくのか、常に市場でテストを行いながら最善のものを見つけていくことになります。

 

当事務所でデキルこと

当事務所では、節税対策はもちろんのこと、黒字化・利益アップのために、以下のようなPICANサポートを行っています。

PLAN:決算書分析+事業計画の作成(5カ年計画)

算書の数字を見ればどこに問題があるかなどが見えてきます。税務上の特典を得るために赤字にしているのか、そもそも利益の出る構造になっていないのか、労働分配率や固定費が高すぎるのか…など、過去の数字を基に客観的な分析を行い、現在の経営体質を把握していきます。

と同時に経営者のビジョンや意向をヒアリングし、5年後までの理想の未来像を数字で一緒にプランニングしています。現実と乖離しすぎず、一方で業界の常識に囚われたり、簡単には達成できたりはしない、モチベーションの上がる目標に落とし込んでいくのです。

INSPIRE:従業員面談

業員の頑張りなしには、すぐに売上や利益も天井がきます。けれど社長から発破(はっぱ)をかけても、その真意が伝わらなかったり、誤解されやすいのも事実です

例えば、「営業マンは粗利の3倍稼いで初めて一人前」などと話しても、普通の営業マンには理解できません。会社を経営するためにどんなコストがどれぐらいかかっているのかを知っている人はまずいないからです。だからこそ、外部の人間から、客観的に会社の状態や利益を増やす意味、目標を達成するために自分ができることなどについて伝えた方が、従業員から理解されやすいのです。

また、社長には言えない仕事の不満や希望が誰しもあります。社長が気づいていない社員の個性や能力、社内の人間関係もあります。こうしたものをしっかり吸い上げ、同時に社長の真意を伝えるだけでも、従業員のモチベーションは上がってきます。ベクトルも合ってきます。従業員の満足度をあげることは、仕事の質を高めて売上アップを実現したり、離職率を下げて求人・採用関連の経費を下げることにも繋がります。

CHECK/ACT:進捗管理+カイゼン指導

月訪問し、営業会議に参加して予算の進捗を追います。営業目標と実績のズレだけでなく、会計データに基づいて月ごとの経営状態を一緒に把握していきます。部門ごとや商品ごとの動態、何が原因で収益が伸び悩んでいるのか、どうして自己資本が痩せ細っているのかなどを見ていきます。

数字の管理をしないと問題が浮き彫りになりません。こうした評価を毎月行わないと、起動修正が間に合いません。しっかりと予算を組んで進捗を追えば、大半の会社は業績がドンドン向上していきます。

NETWORK:専門家チーム

資が必要であれば条件の良い融資先を見つけることができます。助成金や補助金が使えそうであれば、社労士に協力の依頼をします。人材が足りなければ求人会社や人材派遣会社をご紹介します。社内の人間関係や配置に問題があれば、信頼できる個性心理学講師を派遣したり、集客力が弱いのであれば、実績のある集客コンサルタントやホームページ制作会社などに一緒に相談に乗ってもらうこともできます。

もちろん顧問先の中で協業できそうな所があれば、お互いを紹介して事業提携の橋渡し役を行ったりもしています。

 

 
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